前回の#004「減塩は健康でヘルシーって…【塩は悪者なのか?】」の続きです。
精製塩より天然塩の方が健康に良いことは前回述べましたが、実際に天然塩を選ぶといっても、そもそも天然塩って何?ということはもちろんですが、その前に、今回は摂取量や摂取方法を内容ザックリ要点シッカリで解説していきます。
では早速ですが、国が決めている塩分(ナトリウム)の摂取量をみてみましょう。
国が定めた塩分(ナトリウム)摂取基準
ではまず、国(厚労省)が定めている食事摂取基準の【2015年版】と【2020年版】です⇩
上記の図表の見方から説明しますね。
(今回は目標量だけで話を進めていきます)
見て分かるように、「年齢と性別によって摂取量が違う」ことが分かりますよね。
そして、まだまだ加味しなければならないことがあります。
それがコレです⇩
年齢・性別で摂取量が違うのは説明しましたが、上図の「同じなわけないだろ図」を見ても分かるように、「体格や体重にによる違い」、「体重が同じでも脂肪量と筋肉量のバランスが違う」ことや、あなたの仕事が「デスクワーク・力仕事」などでも、摂取量は違って当然です。
そして最後に図に示した、「あなたの体質」によっても摂取量は変えていかなくてはなりません。
というより、変えなければならないことは誰にでも分かるハズです。
ナトリウム摂取基準って…
食事摂取基準というのは5年毎に新盤が出るのですが、ナトリウムは2020年版では前版に比べて男女ともに0.5g下げてます。
それと2020年版の図表の下のピンクの枠ですが、2015年版には無かった、
「高血圧及び慢性腎臓病(CKD)の重症化予防のための食塩相当量の量は、男女とも6.0g/日未満とした」
との記述が加わっていますね。(話が長くなるので今回は触れません)
では、世界では食塩摂取量をどう設定しているのかというと、
「WHO(世界保健機関)や欧米等の学会では、塩分摂取量を5g~6g以下にするように目標量を設定」
しています。
(日本高血圧学会は6g未満を推奨していますが、ホントは5g未満にしたかったようです)
いかがでしょうか?
というより、塩分の摂取量なんか気にしたことがない方はピンときませんよね。
もし今、手元にカップラーメンやコンビニの弁当があれば、食品成分表の記載があるハズですので見てください。
そして、その塩分量から推測してみてください。
おろらくというか、ほぼ全員の方が塩分摂取量を超えているのではないでしょうか?
私の場合で恐縮ですが、ナトリウムの食事摂取基準は完全に超えています。
超えていますというより、冬場でも12g程度、夏場で15g程度摂取しないと、「体のキレが悪い・頭がボーっとする・足がつる・集中力低下など」、やる気や活動パフォーマンスが下がってしまいますので、ナトリウムに限ってですが、国が定めた食事摂取基準など、まったく気にしてない状態といったほうが適切かもしれません。
(若い頃は今より多くの塩分を取っていましたが(18g程度)、現在は、加齢による基礎代謝の低下や、職業やホルモンバランス等の変化により、夏場は15g前後くらいが適量になりました)
私の場合、自分の体と相談して決めているので、ただ単に国が定めた目標量を守って塩分を減らすというやり方は、私にとっては前回述べた「塩抜きの刑」になってしまいます。笑
世界の基準に日本人は合わない⁉
先ほど述べた、WHOや欧米の学会では目標は5g~6gでしたよね。
前回、この数字の根拠となるエビデンスに、有力なものは無いと述べました。
突っ込みどころ満載とも書きましたが、統計学をかじったことがある方なら、WHO、欧米学会、日本高血圧学会が提示する統計データをみれば、証拠能力の低さは一発でお分かりになるハズです。
というより、逆証明(ブーメラン)???とも思えるような資料まであります。
また、統計データの数字やグラフ等が良くできたものだとしても、印象操作に使うことも簡単に出来るので、注意が必要です。
脱線話を2つ
【脱線❶】
最近、減塩は体に良いのか?それとも悪いのか?・塩は高血圧の最大原因か?で論争になりますが、私も以前やったことがあります。
私がやり合った相手は、とにかく塩は体に悪い!、高血圧になる!と、言い張る初老の男性だったのですが、私に日本高血圧学会の資料(統計やデータのグラフ等:以下、資料)を見せながら、ホレ見ろ!塩は悪いだろ、高血圧にならんためには、塩分を〇g未満にする減塩が一番なんだ!と言ってきます。
そして私は、その資料は当てにならないことを少しずつ証明していくのですが、初老の男性は、いや、それは違う、そんなことはない!と、だんだんとヒートアップしていきます。
(私の性格上、こういった場面になると、カチッ、サー…と、わくわくスイッチが入り、ある種の行動に出てしまいます)
私も、少し興奮気味で初老の男性に、この資料には価値がない!加齢による血圧上昇は云々…などと言って煽ります。
すると初老の男性も、高血圧は体に悪いんだ!、それには減塩が必要だ!、偉いお医者さんも言っている!と、やり返してきます。
そうしながらこの応酬は、さらにヒートアップしていきます。(させていくが正解か?)
そして私は頃合いを見計らい、ニヒルな笑顔でこう言ってあげました。
ほらほら、そんなに興奮すると血圧が上がりますよ。
と・・・
タチが悪いですよね私…
前回の「毒キノコも天然ですよ」も、最後の最後で言い放った言葉です。
おちょくって遊ぶ性格は、一生変わらないだろうと思います。
※一応言っておきますが、初老の男性と毒キノコの方とは、別にケンカをしていたわけでもなく、議論が終わった後は普通に談笑してますからね。
【脱線❷】
WHOのことについてですが、政治に詳しい方なら周知のことなのですが、政治に興味がない方のために言っておきますね。
WHOというのは、単なる政治利権団体です。
(塩についても・・・???・・・です)
この記事は2020年2月に書いていますが、もう既に、赤いブラックマネーが…ってな感じになってますし(笑)、今後の動きが気になります。
※WHOがそんな団体だからエビデンスを評価しないとか、私は「ありき」で見るようなことはしませんのでご安心ください。また、有力ではないエビデンスを信じている人たちを小バカにしているような印象を持ったかもしれませんが、それはまったく違います。というよりその逆です。その人たちは「人を疑わないという清らかな心を持った人たち」なのです。これは、日本という国が古来から人を騙す輩が少なかったという証明です。人の言うことを信じても何ら不利益を被ることがなかったということであり、信じた方が良い結果が得られるという文化を持っているという証明なのです。日本の治安の良さは世界に誇れることですが、この治安の良さは「清らかな心を持った人たち」の手によって保たれているのです。この美しい精神文化は未来に繋げなくてはいけません。繋げなければならないからこそ、私はそんな清らかな者たちを騙したりする輩がキライなだけなのです。
ってなことで、話を進めましょう。
前回、感受性を説明しますと書いていたので、その感受性というのを分かりやすくザックリと紹介します。
覚えよう
【感受性って何だ⁉】
感受性を分かりやすく説明すると、
- お酒を一口飲むだけでも酔っ払う人や、いくら飲んでも酔わない人がいる
- 唐辛子を耳掻き1杯食べるだけで汗が噴き出す人や、いくら辛い物を食べても汗ひとつ出ない人がいる
ということがありますよね?
これが感受性による違いです。
※そして、この塩(ナトリウム)というのは、他のミネラルとは違い、上記のお酒や唐辛子のように、人に応じて感受性の違いが大きいので注意が必要です。
感受性については詳しくやればまだありますが、内容ザックリ要点シッカリを基本としていますので、ここではこの事だけをシッカリと覚えておいてくださいませ。
そもそも・・・
では、その感受性を踏まえて「そもそも論」というものを2つ。
❶日本人は、白人や黒人に比べて、塩に対する「感受性」や「保持力」が違います。
保持力=塩を体内に貯蔵し続ける力
海に囲まれている日本と、海から遠く離れた山奥や平原、ジャングルなどで代々育ってきた人たちで、塩に対する感受性が違うのは当たり前です。
そもそも、そういった違いがあるのに世界の基準がこうだから従えといわれてもねぇ…というのがあります。
(日本人と外国人の塩に対する感受性と保持力については、ご自身で調べてみてくださいね)
❷そして、最大のそもそも論なのですが、「日本は世界に誇れる長寿国である」という、誰も否定できない事実があるということです。
これは絶対に忘れてはならないことです。
長くなってきたのでサッサと書きます。
上記の❶と❷では、日本人と外国人という大きな枠で話しました。
ですが、タイトルにもあるように「あなたに合った」ということが一番大切ですので、日本人は総じてそうだからというのを「あなた」に当てはめて考えるのは危険だというのは、もうお分かりになるハズですよね。
ということで長々となりましたが、自分に合った塩分量=適塩量を見つける方法を解説します。
(そろそろ文字数が5千字を超えそうになってきました。今回は血圧の話まで書きたかったのですが、血圧の話は以降の回に書くことにします。次回以降は、天然塩の選び方⇨水の話⇨血圧の話になると思いますのでヨロシクお願いします)
自分の適塩量を知ろう!
手順はとっても簡単です。
【手順❶】
日常の生活で、
倦怠感・疲労感・体がダルイ・キレがない・急に動作がゆっくりになった・頭がボーっとする・足がつる・痙攣・めまい・立ちくらみ・頭痛・吐き気・食欲不振
などの症状を感じたら、親指と人差し指で軽くつまむ程度の天然塩を「水に溶かして飲む」か「そのまま口に入れて水で流し込む」ことを行ってください。
30分しても症状に変化がない場合は、再度、先ほどの天然塩の分量を摂ってみてください。
この2回の摂取で、症状に何の変化もない場合は、その他の原因が考えられます。
症状が良くなったのであれば、塩分不足だったのかもしれません。
【手順❷】
減塩をやって、体調の変化を自分で確かめる。
えっ⁉…っと思った方も多いかもしれませんが、適塩量を見つけることが大切なのですから、過剰に摂取しているのなら減らさなくてはいけません。
減塩といっても、いきなり大幅な減塩を行うと体がビックリしてしまいますので、少しずつ減塩していってみてください。
すると、先ほど述べた、
倦怠感・疲労感・体がダルイ・キレがない・急に動作がゆっくりになった・頭がボーっとする・足がつる・痙攣・めまい・立ちくらみ・頭痛・吐き気・食欲不振
などの症状が出てきますので、手順❶を行います。
そうやって手順❶と❷を繰り返していけば、自分に合った適塩量を見つけることが出来ます。
(夏場は分かりやすいですし、熱中症対策にもなりますので、ぜひ試してみてください)
この適塩量をみつける方法を繰り返していくと、どんなときに、どのくらいの塩分を摂れば良いのか?が、だんだんと分かるようになってきます。
(ひょっとするとアナタの適塩量は、WHOや欧米の学会が掲げている目標値よりも低い、4gかもしれませんよ。ホントに)
楽しもう!遊ぼう!
いきなり「楽しもう!遊ぼう!」とは何を言っているんだ?と思うかもしれませんが、このカテゴリーの基本的なスタンスですので聞いてください。
栄養や健康のことで、ネットや書籍を見たりすると「あれ食べちゃダメ、これやっちゃダメ」ということが目立ちますよね。
そういったことを神経質に全て気にしていたら、食べる物が少なくなってきた…運動もやらないほうがいいから…というような状態になっていきます。
この抜苦与楽の素というカテゴリーは、「やる気や元気を出して、楽しい人生を歩んでほしい」という思いで書いてします。
いつも眉間にシワを寄せ、あれもダメ!これもダメ!というふうに、いつも何かを気にしているような人生を送って欲しくないと思っています。
それには「気にし過ぎないこと」ということが重要になってきます。
でも、いくら気にしすぎるなと言っても、どうしても気になってしまう…という方も大勢いると思います。
そういった方も含め、私からの提案が「楽しもう!遊ぼう!」ということです。
今回でいえば「塩」でしたよね。
先ほどの手順❶と❷を続けていくと、塩に対する感受性や各症状の改善の有無など、自分の体の体質や変化など、様々なことが発見できるので、わりと楽しむことが出来ます。
肩の力を抜き「自分の楽しみが、またひとつ増えた」という感覚でやってみてくださいませ。
(私の場合、これは面白い!と感じたのは「塩分不足のときに塩を摂ると、数時間の間ですが視力がグンと上がる」ということでした)
【今回の最後に】
塩で自分の体がどう反応するのか?を楽しみ、遊んでください。
楽しみながら、遊びながら、アナタに合った適塩量を見つけていってください。
#005のまとめ
- 同じなわけないだろ図を考慮する。(特に感受性)
- 手順❶と❷を使って、自分に合った適塩量を見つける。
- 塩を楽しむ。塩で遊ぶ。
ではでは。。。
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天然塩の種類と選び方【人生の楽しみを増やそう】#006
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このカテゴリーは、令和2年1月22日にスタートしました。 まだ記事数が少ないのですが、週1のペースでアップしていきます。 連載形式ですので、#001から読み物としてお楽しみくださいませ。 記事一覧 【 ...
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